働き方の未来は?加速するデジタルトランスフォーメーション

デジタルトランスフォーメーション

最近耳にするDXやSociety5.0について気になっている方へ。

デジタルトランスフォーメーションやSociety5.0って何?という点から、今後の働き方はどうなっていくのか?という考察までをまとめました。

デジタルトランスフォーメーション(DX)とは

Digital transformation(デジタルトランスフォーメーション)。
直訳するとデジタル変革になります。

DXが最初に提唱されたのは2004年のこと。もともとDXとは、スウェーデンのウメオ大学教授、エリック・ストルターマン氏が主張した「ITの浸透が、人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させる」という概念のことを指します。

出典:【徹底解説】デジタルトランスフォーメーション(DX)とは何か?|ビジネスWebマガジン「Future Stride」

「トランスフォーマー」といえば1980年代の大ヒットアニメシリーズとして有名ですが、変形ロボット玩具の「トランスフォーマー」やスティーヴン・スピルバーグ監督の映画「トランスフォーマー」を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。

「トランスフォーマー」=「変形ロボット」としてのイメージが強いので、「デジタルトランスフォーメーション」と聞くと、デジタルで変形したものと連想してしまいますね。

DX(デジタルトランスフォーメーション)がビジネス用語として使われている昨今では、既存の枠組みや仕組みをデジタル化させていく変革(=デジタル変革)と定義されています。

DX推進ガイドラインについて

経済産業省では「デジタルトランスフォーメーションに向けた研究会」を設置し、デジタルトランスフォーメーション(DX)を推進するためのガイドラインを策定しました。

DX推進ガイドラインは「DX推進のための経営のあり方、仕組み」と、「DXを実現する上で基盤となるITシステムの構築」の2つの構成になっており、DXの取組をチェックする上で活用できるものとすることを目的としてつくられています。

DX推進のための経営のあり方、仕組み

  • 経営戦略やビジョンが提示できているか
  • 経営トップがリーダーシップを発揮し、意思決定できているか
  • DX推進のための体制整備がなされているか
  • 投資等の意思決定のあり方に問題はないか
  • DXによるビジネスモデルの変革がスピーディーな対応を可能とするものになっているか

DXを実現する上で基盤となるITシステムの構築

  • 全社的な IT システムの構築のための体制が整っているか
  • 全社的な IT システムの構築に向けたガバナンスを確立しているか
  • 事業部門のオーナーシップと要件定義能力を持って取り組んでいるか
  • IT 資産の現状を分析・評価できているか
  • IT 資産の仕分けとプランニングができているか
  • 刷新後の IT システム:変化への追従力はあるか
参考 DX推進ガイドライン Ver. 1.0経済産業省

デジタルトランスフォーメーション(DX)銘柄

DX推進ガイドラインは各企業へDXに取り組んでもらうためのものですが、その他具体的な施策として「デジタルトランスフォーメーション銘柄(旧称:攻めのIT経営銘柄)」があります。

経済産業省が、東京証券取引所と共同で、DXに取り組む企業を「DX推進指標」を元に選定した銘柄一覧で、その中からDXグランプリなども決定し公表します。
※「デジタルトランスフォーメーション銘柄2020」は8月25日に公表されます。

参考 攻めのIT経営銘柄経済産業省

Society5.0とは

DXについて説明していく中で、もうひとつ重要なワードがあります。
Society(ソサイアティ)5.0。
「Society」を直訳すると「社会」ですが、Society5.0とはデジタル革新による第4次産業革命を経た「創造社会」を指す意味として使われています。

Society 5.0とは、狩猟社会(Society 1.0)、農耕社会(Society 2.0)、工業社会(Society 3.0)、情報社会(Society 4.0)に続く、新たな社会という意味で、政府の第5期科学技術基本計画(2016年1月)において初めて提唱された考えです。

出典:Society 5.0 -ともに創造する未来-| 一般社団法人 日本経済団体連合会

「超スマート社会」とも言われていますが、Society5.0の実現はSDGsの達成にも大きく寄与すると考えられているため、政府としても経済発展と社会的課題の解決を両立していくSociety5.0の実現を目指しています。

参考 Society 5.0内閣府 参考 Society 5.0とはKeidanrenSDGs

Society5.0時代の働き方

企業のDXが進むと、価値を創造できる働き方がこれまで以上に求められてくると思われます。

そのため、従来の労働時間に応じて報酬が支払われる仕組みではなく、成果や生み出した価値が評価の基軸となる報酬の支払われ方に変わっていき、所謂、外資系企業の働き方が主流となるのではないでしょうか。

そのほかDXの推進によりテレワークが普及したら、オフィスワーカー達は毎日の通勤の必要性がなくなります。時間や空間にとらわれない働き方が可能となれば、複数の職場で同時に働いたり、企業に籍を置きながら副業として事業を起こしたり、フリーランスのような柔軟な働き方がごく一般的なものになるなど、会社という組織のあり方が変化していくのではないかと考えられます。

また、それに合わせて雇用のあり方も大きく変わり、終身雇用を前提とした年功序列・横並びの賃金体系は終焉を迎えると言ってもいいほど、採用についても変革が起こると思われます。当然求められる人材も変わってきます。

  • 自ら課題を見つけ、デジタル技術を活用して解決策を設計できる人材
  • 果敢に新しいことに挑戦し、仕組みを一から創り直して、設計できるような人材
  • 多様性を持った集団において、リーダーシップを発揮できる人材

逆にこれらの人材像に近づかないと、今ある職自体失ってしまうかもしれません。
変化する働き方に柔軟に対応していける人がキャリアを積んでいける時代になります。

参考 Society 5.0 -ともに創造する未来-一般社団法人 日本経済団体連合会

まとめ

デジタルトランスフォーメーション(DX)やSociety5.0って掘り下げましたが、デジタル変革と共に未来はどんな働き方になるのでしょうか。

その時に必要な人材となっているためにも、デジタルリテラシーを高め、激変する未来に寄り添っていく準備をしていかなければいけません。

働き方の未来は
  1. 定型業務は AI やロボット等に代替が可能となる
  2. DXが進みテレワークが普及する
  3. 管理部門等の間接業務ではデジタル化で工数の大幅削減がなされる
  4. Society5.0時代に向けてデジタルリテラシーが必要になる
  5. 終身雇用を前提とした年功序列・横並びの賃金体系は終焉を迎える